変わる未来〜圭一〜


注射器を手にした魅音が、迫る。
逃げようにもレナがすごい力で羽交い絞めにしていて動けない。

畜生。どうしてだよ。
どうしてこんなことになっちまったんだ……っ!

……そうか。
これはきっと罰だ。
人を傷付けたくせに、忘れたふりしてやり直そうなんて甘すぎた。
罪を犯したものには、罰が下されて当然だ――!

俺は身体の力を抜き、瞳を閉じる。
いいぜ、魅音。来いよ。
レナも、ありがとうな。
沙都子や梨花ちゃんにはこんなことさせられないもんな。
二人に裁かれるんなら、潔く受けるよ。
少しの間だったけど、新しい「俺」は幸せだった。
ありがとう……ごめんな――。

きゅ……きゅきゅきゅ、きゅーっ。
「……えへへ、書けたっと☆」
「あはは、これで圭一くんも富竹さんとおんなじだね。……だねっ☆」

「へ…………?」
注射針の痛みはなく、代わりに軽いくすぐったさ。
そして、いつもと変わらぬ二人の声。
そっと瞳をあけると……。

『早く、元気になぁれ☆ 魅音☆』

…………っ!!
どうしちまったんだ俺?
魅音が手にしていたのは注射器なんかじゃない。
注射器でこんなあったかい言葉なんか書けないだろ?
どうして注射器だなんて馬鹿な勘違いをしたんだろう。
ああそうだ、レナだって純粋に俺を心配していただけなのにあんなに怯えて……。
「魅音……レナ。」
「ん?なにかな圭ちゃん?……罰ゲームを受けた気分はどうかなぁ?」
「魅ぃちゃん、レナにもペン貸して貸してっ☆はぅ〜、何書こう〜☆」
「……ごめん。俺、どうかしてた。悪い夢を見ていたんだな……。
 ――何があったかすべて話すよ。だから魅音やレナもすべてを話して欲しい。」
「圭ちゃん……よかったぁ……。」
「あはは。魅ぃちゃんの罰ゲーム、すごい即効性だね☆」







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