いたい、心。 
  

背中の刺青が、痛かった。
剥がされた爪が、痛かった。

詩音と詩音に関わった人を助けるために、けじめを受けさせなくてはいけなかった。
たとえ辛くても、あとで詩音のためになると思ってた。
でも悟史はいなくなってしまって。
詩音にも申し訳なくて。
詩音は私だったのに。あんな酷い目に遭うこともなかったのに。
でも、この背中の痛みを味わわせなくてよかった。
それだけは今もずっと思ってる。

同じように爪を剥いだだけじゃ、詩音の痛みには到底届かない。
そうわかっていても、何かせずにはいられなくて。

「仲間」だけれど、私は園崎の人間だから、沙都子を助けることができない。
関わる人間が多すぎて、動くに動けない。
だから私は、何もできなかった。
沙都子。私は悟史を救えなかった。部活だって、罪滅ぼしにもなりゃしない。
梨花ちゃんにもきっと本当の意味で信じてはもらえていないと思う。
レナは弱い私を見抜いてる。私が勇気を振り絞って動くのを、みんなに協力を求めるのを、待っている。
でも誰もそれを私には言わない。私が自分で気付いて動かない限り意味がないから。

とても恐い。
自分が傷付くのも恐いけど、周囲の人たちが巻き込まれるのはもっと辛い。
せめて分校の中だけでは、部活の最中だけは、楽しい時間を。
私にできる精一杯だった。

圭ちゃんがこの村を気に入ってくれてよかった。
あんなことがあった村だけど、それでもやっぱり嬉しかった。
……過去のことは言えなかったけれど。

どうしよう。
圭ちゃんがおかしくなってゆく。
あんなに親しかったレナにもすごく恐い目を向けて。
あの綿流しの夜の圭ちゃんはどこへ行ってしまったの?

圭ちゃんは怒ってた。
昔の事件を話さなかった、隠してたことを怒ってた。
圭ちゃんは、私を――私たちを信じてはくれない。

もっと早くに動いていたら。
たとえ恐い目に遭っても、誤解され傷付くことがあったとしても、
過去の事件を隠すことなく、過去あっての雛見沢だと胸を張れたのだろうか。
圭ちゃんに秘密を持つこともなく、ずっとみんなで楽しくいられたのだろうか。

あの楽しかった夜のように、あの罰ゲームの時のように……。

頭に、重い痛み。
倒れたまま体が動かない。
暖かいものが私を濡らしてゆく。
かすむ視界に、バットを手にした圭ちゃんの姿。
ひるがえるレナのスカートと、飛び散る赤いしぶき。
ずっと遠くに聞こえる、バットを振る音と、圭ちゃんの辛そうな声と、鈍い音。
レナのか細い、それでもしっかりとした声。
あの子はきっと、逃げない。
最後まで圭ちゃんを落ち着かせようと……。

レナの一生懸命さを、私も持てていたら。
勇気を振り絞っていれば。
――でももう、遅い。
大切な人が、大事な親友を。

世界が暗くなってゆく。
声も物音も聞えない。

殴られた頭が、痛かった。
信じてもらえなかった想いが。
大事な人を守れなかった罪が。

痛かった。痛かった。

ずうっと一緒に、いたかった。








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