朝の儀式。


「食事よーし、婆っちゃに挨拶よーし、カバンとお弁当よーし、歯磨きよーし、
 ……うん、オッケーだね☆」
朝のやわらかな光が差し込む自分の部屋で、声に出しての指差し確認。
そして鏡の前でネクタイを直す。これが毎朝の儀式。

――詩音と同じ、おそろいのネクタイ。
色は赤。私はこれがお気に入り。
真夏のどんな暑い時でもしっかりしめる。
これをつけると、きゅっと気持ちまで引き締まる。そんな気がする。
ホントの魅音のパワーをわけてもらってるような、そんな気がする。
それにね、なにより「女の子の色」だから。
スカートのピンクと一緒。
どんなに男の子っぽくふるまっていても、それでも私は女の子。
表に出せないホントの私。
このネクタイの意味に、圭ちゃんはいつか気付いてくれるかな。
いつか、ほどいてくれるかな。
「えへへ、――なんて、ね☆」
鏡の中の私は頬を染めながら肩をすくめてる。
きゅっ。
ネクタイをしめ直すと、緩んだ口元も引き締まった。
「うん、いい感じだね☆」
今日もいい天気だし、きっとすごく楽しい一日になるに決まってる。
待ち合わせ場所でレナと圭ちゃんと他愛のないおしゃべりをして、
学校で梨花ちゃんや沙都子と一緒に盛り上がって、
みんなで美味しいお昼を食べて、そして放課後は過酷で楽しい部活。
大好きなみんなと、穏やかで幸せな時間を過ごす。
今日も、明日も、明後日も、これからずっと続いて欲しい大切な――。
「……うわ、もうこんな時間!急がないとレナと圭ちゃん待たせちゃうよっ!」
慌てて荷物を手に取り、最後にもう一度鏡を振り返る。
「今日も頑張れ、園崎魅音っ。」







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